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スマホより、チェーンソーを。心を整える、山のお仕事。

2025.08.19 ―

ざっくり、林業に興味があったとして。

 

自分にも木を伐ることができるだろうか、家族は心配しないか。それに、これで生きていけるという確証も、まだ持てない。

 

想像できないことが多くて、不安になる人もいるのではと思います。

 

ならば、3年間という期間を区切って、林業の世界に飛び込んでみるのはいかがでしょうか。

 

宮崎県日之影町、最北部に位置する中山間地域。林業が盛んなまちです。

 

今回はここで森林整備活動を行う、地域おこし協力隊を募集します。

 

経験は全く問いません。

 

現在、林業に従事している現役の地域おこし協力隊をはじめとして、まちにはさまざまな形で林業に携わる人がいます。木を伐るだけではない林業についても、学びと実践の機会が豊富にある環境です。

 

学んで、試して、考えて。頭と身体を動かしながら、3年後の姿を描いていきます。

 

 

 

日之影町役場で待ち合わせ、話を聞いたのは農林振興課の甲斐さん。

 

日之影町出身で、現在林業分野の隊員のサポート活動を行っている。

 

「どの業界もそうだと思うんですけど、林業も担い手不足が深刻な状況で。林業を含む一次産業の求人って、一筋縄ではいかないなと感じています」

 

森林が持つさまざまな豊かさを将来世代に引き継いでいく。50年~100年後を見据えた循環型林業をどうディレクションしていくか。

 

地域おこし協力隊の方には、いわゆる山仕事をしてもらう。造林、下刈、除間伐、伐採など、卒業後を見据えて一通りの作業ができるようになってもらうことが目標だ。

 

まちには、個人で林業を営む人もいれば、事業体で大規模な林業をおこなう人もいる。

 

「林業にかかわる経験はなくて大丈夫です。未経験者も歓迎しています」

 

協力隊は、林業事業体にて林業に必要なほぼ全てのスキルを学ぶことができる。

 

林業を行ううえで、さまざまな免許の取得も必要になってくる。

 

「日之影町では、林業に必要な免許の取得において補助も行っています。協力隊のうちにさまざまな免許を取得して、土台をつくっていってほしいと思っています」

 

甲斐さんに循環型林業を更に詳しく聞いていく。

 

 

 

「循環型林業の作業は主に、造林、下刈、徐間伐、主伐の4つに分けられます」

 

造林は、伐採した山に苗木を植栽することを指す。人工的に造林した山を人工林と呼び、伐採された森林に再び苗木を植えて森林を再生させることを「再造林」と呼ぶ。

 

「宮崎県では再造林率日本一を目標に掲げています」

 

近年、林業の担い手不足・人手不足が要因となり、再造林率は70%台にとどまっている。

 

伐採後に放置されている森林が増えるなど、林業・木材産業の持続性や多面的機能の低下が懸念されている。

 

下刈は、苗木を植樹した辺りの草刈り作業のこと。植樹してそのまま放置すれば育つ、という訳ではないそうだ。

 

「皆さん、植樹祭などのイベントなど見聞きしたことがあるかと思います。苗木を植樹すれば、あとは勝手に育つと思っている方が多いんですけど、実際は下刈作業を数年間行うことによって、ようやく苗木を成長軌道にのせることができるんです」

 

苗木を植樹した後、周りで雑草が生い茂れば太陽の光を浴びることができず、すぐに枯れてしまうという。

 

倒木の下敷きになったり、野生生物の食害に遭っている苗木もあるそう。下刈り作業は、苗木の状態を点検することも意味しており、非常に重要な作業。

 

 

徐間伐は、除伐と間伐のこと。

 

除伐は、下刈が終わり、ある程度樹木が育った段階で、材となる見込みのない木を伐って除去することで、山林全体のバランスと樹木の成長促進を促すために実施される作業。

 

木が若い時期に発育不良の木や曲がって育った木、台風などによって枝の折れた木を伐って除去する。

 

一方、間伐は植樹した木が多く生い茂っている状態だと、根っこの部分に光が当たらなくなる。根っこ部分の植物が成長しなくなれば、必然的に根っこが弱い木々に成長してしまうという。

 

台風などの災害時に、土壌保全機能も失われているため、土砂崩れなどを起こす可能性が高くなる。

 

「日之影町は毎年必ず台風が来ます。災害に強い山を育てるという観点で、徐間伐は欠かせない作業になります」

 

 

主伐は、木材としての利用を目的に伐採すること。

 

夏は樹木の成長期で、木にたっぷりと水分が含まれているため、木材としての質が劣ってしまうという。

 

「冬は樹木が休眠期に入り水分の吸収が少なくなるので、冬場に主伐をすると乾燥した良い木材を収穫することができます」

 

これらの主に4つのクールを循環させ、持続可能な山林の維持に繋げている。

 

「林業の仕事って壮大なんですよね。造林は、50年とか100年先の未来のために、今から種をまくような活動です。」

 

 

 

地域おこし協力隊は最大3年間の制度。地域おこし協力隊の任期終了後はどう見据えているのか。

 

「林業事業体で町内の多くの林業事業者と知り合うことになると思います。どの事業者さんも人手不足の状況が続いているので、そのまま就職ももちろん可能です。というか、ぜひ就職してほしいです」

 

「林業はよく3Kって揶揄されることが多い。いわゆる「きつい・汚い・危険」ですね。けど、デスクワークでは得られない、四季を感じながら仕事をすることができます。自然との一体感や、山の空気を吸いながら働く開放感は、都会では絶対に得られない魅力かなと思います」

 

日之影町は、宮崎県の最北部に位置しており、冬場になれば雪も降る。山奥では積もることも多いという。

 

「例えば、普通の民間企業であれば利益確保が大切になってくるので、インサイドセールスやBtoB営業など、ノルマ等に追われ、精神的にも辛い部分もあるかと思います。林業は逆で、そういった精神的ストレスというのはほとんどないです」

 

日之影町は全国で初めて「森林セラピー基地」に認定されたまち。森の音・光・香りによって、ストレスホルモンの低下、血圧や脈拍の安定、免疫機能の向上などが期待できると、複数の研究で示されている。

 

今の仕事に限界を感じていたり、疲弊している人。

 

無理にデスクワークなどに固執するのではなく、林業という働き方でストレスフリーな生活を得るのも人生の選択肢の一つではないかと思います。

 

早寝早起きの生活や、木を伐ったときの清々しさ。

 

林業を仕事にすると、スカッとするような暮らしと甲斐さんが待っています。

 

自分の未来を少しでも変えたい。そう感じたなら、まずは話を聞きに行ってみてください。

 

■ご応募はこちらから■

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdX3D9AeJKJ0KL3Vt0ucXoMCs_YrT5bBOiR_V3WQXArvp8Eew/viewform?usp=dialog

 

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募集要領

 

1 募集人数

1名

 

2 募集条件

(1)継続して働くことのできる健康な方

(2)性別は問いません。

(3)居住地要件があります。

3大都市圏及び地方都市(条件不利地域※ 以外)にお住まいの方(詳細はお問い合わせください。)

※ 条件不利地域とは

①~⑦で指定する地域

①過疎地域自立促進特別措置法  ②山村振興法  ③離島振興法  ④半島振興法   ⑤奄美群島振興開発特別措置法  ⑥小笠原諸島振興開発特別措置

⑦沖縄振興特別措置法

(4)地域おこし協力隊着任後、住民票を異動できる方

(5)普通自動車運転免許を所持していること。

(6)日之影町内に居住し、積極的に町民と協力した活動や多様な主体と協働で地域活性化活動に熱心に取り組むことの出来る方

(7)暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)第2条第2項に規定する暴力団その他反社会的団体又はそれらの構成員に該当しない方

(8)地方公務員法(昭和25年法律第261号)第16条に規定する、各号に該当せず、心身ともに健康で、誠実に業務を行うことができる方

 

3 任期

着任日から1年間。

なお、更新は1年単位とし、最長で3年間とします。

※ただし、1か月間を条件付採用期間とします。また、地域おこし協力隊員としてふさわしくないと判断した等のときは、任用期間中であってもその職を解くことができるものとします。

 

4 身分・報酬

日之影町の一般職の非常勤職員(会計年度任用職員)となり、次の条件のとおりです。

(1)報酬(月額) 180,000円(ただし、月途中に着任した日から日割り計算します。)

(2)手当等 町の規定により、期末手当・勤勉手当、通勤手当相当分の費用弁償を支給し

ます。

(3)保険等 共済保険に加入します。

 

5 住宅・活動用物品

(1)住宅

任期中の住居は町内にある住宅を借り上げ、隊員に無償で貸与します。生活備品等については各隊員でご用意ください。

(2)活動用物品

活動で使用する公用車及び備品等は、無償で貸与します。

 

 

6 勤務日・勤務時間・休暇

(1)勤務日

それぞれの就労規則により勤務することになりますが、原則として月あたり20日程度

(2) 勤務時間

   原則として1日あたり7時間又は週あたり35時間以内とします。

(3) 休暇

有給休暇については、労働基準法に準じます。

その他町の規則に基づき、夏季休暇、忌引休暇、結婚休暇等の特別休暇があります。

7 募集期間

令和7年5月1日から令和8年3月31日まで

(定員に達し次第募集を締め切らせていただきます。)

 

8 選考について

(1)1次選考:提出いただいた書類を基に書面審査を行います。

①提出書類

・応募用紙(別紙)

・市販の履歴書

・作文(A4用紙 400字以内):「地域おこし協力隊として自分ができること」

 

②提出方法

郵送にて、下記提出先へ提出してください。

 

(2)2次選考

日之影町にて「面接」を行います。

日時等は、1次選考結果を通知する際にお知らせします。

 

(3)結果通知

   2次選考後、おおむね10日以内に結果をお知らせします。

 

■ご応募はこちらから■

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdX3D9AeJKJ0KL3Vt0ucXoMCs_YrT5bBOiR_V3WQXArvp8Eew/viewform?usp=dialog