日之影のICT活用教育、進行中です!
日之影中学校は、宮崎県の「ICT活用推進モデル校」の指定校です。県内にわずか4校のみという指定校のうちのひとつとして、その取り組みや成果が注目されています。
ICTとは「Information and Communication Technology」の略語。「情報通信技術」という意味で、「IT(情報技術)」という言葉に近いものです。では、ITとICTとのちがう点はなにか。それは、まんなかに「C(=Communication)」が入っていること。たんなる情報技術ではなく、「コミュニケーション」が重要視されているというのがポイントなのです。ネットワークを活用しながら知識のやりとりや人と人とのつながりを大切にすること、そしてそれを教育現場で活用すること。それが「ICT活用教育」ということなのでしょう。
そんな「ICT活用教育」が展開され、注目されている現場・日之影中学校では、2020年12月から全校生徒にタブレットが配布されています。授業で使用することはもちろん、生徒たちは毎日家に持ち帰り、自宅学習にも役立てられています。コロナ禍で学校に通えないという状況も生まれた中で、自宅でも学習状況を先生と確認したり、オンライン授業が行われたり、とさまざまな試みがなされています。
2021年秋のとある日、日之影中学校3年生の教室をのぞいてみると、社会の時間、模擬裁判を体験しながら裁判員裁判について学んでいる生徒たちの姿がありました。生徒たちは机の上にタブレットを置き、被告は有罪かそれとも無罪かディベートしています。なぜ有罪と考えるのか、なぜ無罪と思うのか、それはなぜなのか。じぶんの考えと根拠をタブレットに共有されたフォーマットに書き入れています。先生から発表を求められた生徒は、タブレットから送信。するとパッと教室のモニターに映し出され、それをみんなに見てもらいながら自分の意見を発表していました。
授業を担当する早田泰大先生は「生徒たちの意見を瞬時に教室のモニターに映せるので、クラスでの共通理解がより深まり、また意見交換もだいぶ活発になりました。そしてそれがまた生徒たちの学ぶ楽しさを深めることにも繋がっていると思います」と語ってくださいました。
もちろんこれは、タブレット活用事例のほんの一例にすぎないことでしょう。おそらくこれからさらにさまざまな試行錯誤が繰り返されることにより、ICT活用教育が醸成され、日之影のこどもたちの学びに役立てられていくことでしょう。ICT活用教育の先進地である日之影のまちで、日々、もっと豊かで、もっと面白い、もっと活発な学びが広がろうとしています。
早田泰大先生のインタビューはこちら