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まちのこと

地域おこし協力隊レポート(重信)36ヵ月目任期終了!

2022.01.28 ―

明けましておめでとうございます。地域おこし協力隊の重信です。

さて、2022年1月をもちまして地域おこし協力隊の任期終了となりました。
私の業務内容は「役場移転に伴う中央地区の空洞化の解消、中央地区活性化」でした。
2019年の2月に地域おこし協力隊として日之影町に着任し、あっという間の3年間でした。

住民の方々に温かく支えられ、共に楽しく事業を進め、微力ですが日之影町の為に貢献出来たのではないかと思います。

現在も新型コロナウイルスが蔓延している状況で、活動報告会も出来るような状況ではありませんので、
こちらに私の3年間の活動をまとめてみたいと思います。

2019年2月~2020年1月(1年目)

着任当初は住民の声を拾うということで、中央地区に並ぶ商店街を1軒1軒訪問し、挨拶と現状や空洞化の懸念など聞き取りをしました。

意見をもとにアンケート調査を行い、分析を行い、アンケート調査の分析報告会を行いました。
アンケートなんか作ったこともなかったし、どういう問いでどういう回答を用意するのかなど、勉強にもなりましたね。

そして、中央地区の拠点として「ひのかげ夢スタジオ」をオープンさせ、商店街復刻MAPお披露目会など実施。(2019年5月)

住民の方々は、昔何があったとかあそこのお店が美味しかったとか、昔の活気があった頃の話は楽しそうにお話されていました。

そして、私は7月に「SEWANE」という個人事業主を起業しました。(2019年7月)

こんにゃく唐揚げというめちゃくちゃ美味しい日之影町の特産品を復活させる為です。

緑のふるさと協力隊として活動後、そのまま移住して10年以上日之影に住んでいる岡田さん。
岡田さんは「旬果工房てらす」を起業し、ゆず、くり、きんかんなどの加工品を製造販売している方です。

そんな岡田さんがこんにゃく唐揚げも製造できる唯一の人でした。
岡田さんは他の商品も多数取り扱っているので、こんにゃく唐揚げの製造から営業、販売までは難しいとのことでしたので、
私が広報やPR、販路拡大などの営業を全て行い、岡田さんは製造に専念するという形で事業を進めることにしました。

商品のパッケージデザインやホームページ作成費など、クラウドファンディングで資金調達を行いました。

そして、販売開始には新聞やテレビなど数多くのメディアに取り上げられ、こんにゃく唐揚げは「旅するこんにゃく唐揚げ」という
新たな商品名をかっさげ、人気商品となっていきました。

そしてネットをざわつかせた、突如現れたコケアート!!!

2019年の12月に突如出現し、近隣住民も皆さん驚きの様子でした。
そして、今現在も誰が描いたのか不明のままです。

突如現れたコケアート、作者不明ということで、「日之影のバンクシー」なんて言われたりしています。

UMKに取材で取り上げられ、フジテレビまで取材が来ました。
フジテレビの全国ニュースで放送された翌日からは、大勢の人が写真撮影に来ていました。
車が10台も並ぶような日もあって、バンクシーの効果は凄まじいなと感じました笑

今では、トトロ、猫バス、ロボット兵(ラピュタ)、鉄腕アトム、カオナシ、煉獄さん(鬼滅の刃)など、様々なキャラクターが日之影町を見守ってくれています。

未だに多くの方が写真撮影をしに日之影町を訪れています。

 

2020年2月~2021年1月(2年目)

UMKが開局50周年に合わせて、県民のみんながCMに参加できる「みんなのCM」企画で、私も日之影町民として参加しました。

4月頃からほぼ毎日「ひーのーかーげ」というCMが流れ、県民の5割ぐらいは「ひーのーかーげの人」と言うだけで、伝わるような知名度になりました笑

CMを見たい方は、UMKのYouTubeに映像が残っているのでぜひご覧ください。

みんなのCM 宮崎県民のみなさん – YouTube

そして、CMのあの人は何者なんだと取材にまで来てくれました笑

アナウンサーの六華さんと一緒に日之影町民歌を熱唱し、こんにゃく唐揚げのPRも行いました。(2020年11月)

10月には「青雲橋55連凧」を企画しました。

お線香で有名な日本香堂さんの「青雲」のCMにあやかって、青雲橋と書いた凧を手作りで制作しました。

青雲ブランドが55周年ということだったので、青雲橋連凧も55個制作し、青雲橋をバックに素晴らしい映像を撮影することができました。

【日本香堂公認】青雲橋CM「コロナに負けるな」編 – YouTube

この企画も数多くのメディアに取り上げられ、朝日新聞の記事はなんとヤフトピにも掲載されました。

ヤフトピはヤフーニュースのトップに表示されるニュースのことで、全体のニュースのわずか2%しか採用されないような超希少枠!

日本香堂さんにもたいへん喜んで頂けたようで、そちらの様子がウィズニュースにも掲載されておりますので、
ぜひご覧ください。

「青雲それは…」超有名CMと過疎の町をつないだツイッターのご縁 (withnews.jp)

2020年は新型コロナウイルスの影響を受け始めた最初の年でした。。。

イベントは軒並み中止。
年の瀬は明るく迎えたい、そんな想いでイルミネーションとテイクアウトのイベントを企画しました。

イベント当日は120組のお客様に予約を頂き、大盛況となりました。

イベントの総売上高は379、350円となり、人口割合からしても、かなりの集客率だったかと思います。
そして、何より町民の飲食店を応援しようという気持ちが表れた結果じゃないかと思います。

商店街事業者にはイルミネーションを配布して、各々取り付けてもらいました。

数年前まではイルミネーションにも力を入れていたとのことを住民の方々から伺っていたので、懐かしく思った住民の人も多かったようです。

インスタを使用して、商店街事業者の豪華賞品が当たるキャンペーンも同時に実施し、商店街のPRも兼ねたイベントにしました。

2020年はひたすらメディアに取り上げてもらいました。色んなメディア媒体に出ることが、町のPRに直結していきます。

 

2021年2月~2022年1月(3年目)

新型コロナウイルスの影響は、もちろん日之影町にも大きく影をおとしました。

日之影町にある居酒屋左近は、新型コロナウイルスの影響で売上が9割減になる月もありました。

そんな中、打開策として、私が地域おこし協力隊の傍らで起業した「SEWANE」の事業で、
8月6日、居酒屋左近と一緒に「豚足の唐揚げ」のネット販売を開始しました。

こちらの豚足の唐揚げは、宮崎県が主催する「ジモミヤめし」にて、ディナー部門1位を獲得した居酒屋左近の看板メニューとなっております。

商品名は、豚足の唐揚げ「伝家宝豚」と命名しました。
苦しい状況の中でも、いざという時左近には豚足唐揚げがあるという意味で『伝家の宝刀』をもじりました。
この商品名もかなり気に入っておりまして、ネーミングにもかなりの案と時間をかけました。

パッケージデザインも、伝家宝豚の商品名のところは刀の鍔をイメージしてデザインしてもらいました。

伝家宝豚の発売に伴う投資額は500万を超えました。

伝家宝豚を製造する新しい製造所、製造所の水道電気工事、製造所で使用する厨房設備、真空パックの機械、
デザイン費用、賞味期限検査、栄養成分表示検査、etc

ただでさえ経営状況がきついなか、
500万円もの大金を投資する店主の田中さんの勇気と覚悟には、私もただただ敬服するばかりです。

やはり最後は自分を信じぬく信念に尽きるのではないかと、改めて思いました。

伝家宝豚の取り組みも多くのメディアに取材されました。
FNNの「WITHコロナ時代のビジネス」で特集で記事を掲載して頂いております。

看板メニュー「豚足の唐揚げ」を真空パックにしてネット販売…コロナ禍で苦境の居酒屋 新たな挑戦【宮崎発】 (fnn.jp)

12月には、若者に大人気沸騰中のYouTuber「大変身ちゃんねる」に出演し、列車の宿のPR、伝家宝豚のPRも行いました!

【命懸けの大変身】駅で発狂していた男の髪を強制的に切ってみた。 – YouTube

 

 

こうやって3年間を自分でも振り返ってみると、めちゃくちゃメディア出てたなと実感します笑

しかし、メディアに積極的に出ていこうと思ったのは日之影町に来てすぐでした。

恥ずかしがり屋さんの住民の方が多く、発信やPRを主体的に行える人物がいないと感じたからです。

日之影では「メディアおこしが地域おこし」に繋がると判断し、積極的にメディア露出を高める方針を決めていました。

YouTubeチャンネル「日之影スタイル」も最初は、出演する人は限られていましたが、段々と出てみたいと言ってくれる人が増えてきました。

みんなが楽しそうにしている「場」さえ用意できれば、自ずと人は集まってくると思っていました。
YouTubeはその場として、運営を始めた経緯もあります。

今ではチャンネル登録者も1000人を突破し、日之影スタイルの固定ファンも多くついている状況です。

 

私がここまで活動できたのも、住民の方々の「まちを盛り上げたい」という強い想いがあったからこそだと思っています。

3年間、本当にお世話になりました。ありがとうございました。

住民の方々が住みやすいまち、外部の人が魅力的に感じるまち、事業で稼ぐことができるまち、そんな日之影町を目指して、今後も日之影町に残り邁進していきます!