連絡帳

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完熟きんかん「たまたま」ができるまで

2023.03.28 ―

日之影町地域おこし協力隊の工藤正臣です。今回は、町内で生産の盛んな完熟きんかん「たまたま」がどのように生産されているのか、1年間の流れを紹介します。

まず、3月に剪定(せんてい)を行います。人間に例えると散髪でしょうか。伸びた枝をカットしてさっぱり!太陽の光が全体に当たるように樹形を整えます。

剪定

4月になると新芽(枝や葉の赤ちゃん)がニョキニョキと出てきます。この頃は軟らかく、触ると簡単に折れてしまいます。

発芽

5月になると枝が伸びて硬くなり、葉色も濃くなります。

新梢硬化期

6月中旬から花芽(はなめ)が膨らみ始め、6月下旬から花が咲きます。花が咲いても気温などの条件が良くなければ、実にならずに花は落ちてしまいます。きんかんは、実が着くまで何度も花が咲くため、1番花(いちばんか)、2番花(にばんか)、3番花(さんばんか)・・・と呼んでいます。1番花と2番花でできるだけたくさんの実がなるように生産者の皆さんは温度管理などに気をつけています。

蕾

 

開花

6月から7月に咲いた花の花びらが落ちた後、めしべの根元の子房(しぼう)が膨らみ、幼果(ようか)と呼ばれるきんかんの赤ちゃんができます。幼果は夏の太陽と水によってどんどん大きくなり、きんかんの果実へと成長します。

落弁期

幼果1

たくさんの実がなりますが、傷があるものを摘み取り(摘果)、きれいな実だけを残して大きくなるように管理します。果実は11月頃から少しずつ緑色がうすくなり、黄色、橙色に変化します。

成熟期

6月下旬に咲いた花が1月下旬になると甘くておいしいきんかんになります。完熟きんかん「たまたま」は花から収穫まで7か月間(約210日)、暑さや台風などの苦難を乗り越え、宮崎の太陽を燦々(さんさん)と浴びながら、生産者の手間と愛情によっておいしくなっているのです。

また来年1月においしい完熟きんかん「たまたま」を全国のファンの皆さんに届けられるよう、今年も剪定作業が始まっています。

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みなさまの、おかげさま。日之影町地域おこし協力隊任期終了!

2023.03.27 ―

みなさま、こんにちは!

地域おこし協力隊の長澤です。

日之影町の地域おこしの任期も終わるので、このサイトでの投稿も今回が最後になります。

数えてみたら、この2年間で24回記事を書いていました。毎月欠かさず書いていたみたいで、今回が25回目です!

 

昨日、星がきれいで、ふと広い空を眺めていたんです。

冬に見上げた空とオリオン座の位置が変わっていました。

「あー冬が終わるんだなぁ」とつぶやきながら、この2年のことを振り返ったりしてしまいました。

物産係としての仕事も色んな事がありました。

ふるさと納税サイトリニューアルひのかげアイス

が、

日之影での生活は本当に自然との共生を感じる生活で、最近もフキノトウや山菜の話をよく耳にします。

そろそろ竹の子かな~。ウグイスの声も聞えはじめました。

 

なんて考える生活も今月でおしまいです。日之影を離れ仕事の関係で関東に引っ越しをします。

今の気持ちを忘れずに過ごしていきたいですが、環境的にそう簡単にはいかなそうです。

共感してくれる人がいなさそう、、、涙

前回は「食育」について書きましたが、今回は今の素直な気持ちを書き起こしたいと思います。

 

まず、自分の立場をありがたいと思うことを忘れずに居たいと思っています。

日之影町は農業に限らず、林業も盛んですし、こんなところにまで!と思う場所にも、もちろん郵便や荷物が届きます。

日之影に来たときは、Amazonプライムも当日中には届かないことに驚いた半面、

便利であることが当たり前になっている都心では、働いている方々のことまで考えたことなかったなとも思いました。

 

自分がこれだけのものに囲まれて、不自由なく過ごせていることがどれだけありがたいことであったのか。

仕事について仕事ができて、お給料がいただけることが、どれだけ恵まれていることなのか。

人は失ってから大切さに気がつくとよく聞きますが、少しでも今の環境の幸せさを噛みしめていたいと思います。

 

日之影の人たちは、なんでそんなに欲がないの!?

と、来たときは思っていましたが、

この環境で過ごすことに満足している、今の生活に幸せや楽しみを自分で見つけているからなんだと

今の自分の心境から気が付かされました。

 

24歳~26歳の2年間、日之影で過ごすことができた私は本当に幸せだと思います。

振り返れば、悔しいことやもどかしいこともありましたが、新しい発見や体験、ワクワクしていた思い出がいっぱいです。

たくさんの人生の先輩方に、自然と、季節と共に暮らすすばらしさを教えていただきました。

 

竹の品種、真竹と孟宗竹どちらかなってみてみたり、毎日成長する稲の様子を楽しんだり、いろんなお花を調べてみたり、早生・奥手なんて言うようになってみたり、道の駅に並ぶ野菜を見ながらおすすめの食べ方について聞いてみたり。

野菜って、色々手を加えるより、茹でてぽん酢とか、焼いて醤油だけとか、素揚げとか。シンプルな方法で食べる方が野菜の甘みや美味しさを感じて楽しめることも知りました。

あーーーーーーー素敵な生活だったなぁ。

4月から新しい生活が始まりますが、ここでの生活はほんとうに私にとってかけがえのない時間で、生きていくうえで大切なことを学ばせてもらったのではないかと思います。

日之影に来て本当に良かった。

日之影で2年間も過ごせてよかった。

日之影でたくさんの人と出会えてよかった。

日之影の皆さん、宮崎の皆さんお世話になりました。

ありがとうございました。

 

また、遊びに帰ってきます。

 

みなさまの、おかげさま。

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杉の採穂と挿し木

2023.03.16 ―

地域おこし協力隊の中山です。

先日、日之影町の林業研究会の活動に参加しました。

今回の活動内容は「杉の採穂と挿し木作業」です。

町内の母樹園に集まり剪定ばさみを片手に「採穂」して行きます。

枝の根元が太くて元気そうな穂先を選んで切っていきます。

並行して「断幹」も行っていきます。

母樹の高さを抑えて枝ぶりを良くするために幹を切ることを「断幹」と言います。

ここでは2mを超えたあたりで幹を切っていきます。

この日はみんなで1000本ほどの未来の杉の木候補を収穫しました。

翌日は林業研究会種苗部部長宅に集まり挿し木をしていきます。

部長宅前を流れる清流に一晩浸けられた苗木をボラ土を入れた苗箱に文字通り挿していきます。

あとは苗木を挿した苗箱を並べて発根を促す栄養の入った水をたっぷりかけ、仕上げにアーチを作り寒冷紗をかぶせ終了です。

行程自体はシンプルでここまでなら自分でもできそう?そんな気がしました。

50年後100年後、この苗がりっぱな杉の木になります様に。

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ひのかげの味覚を知ってほしい!~”ひのかげアイス”販売中~

2023.03.16 ―

みなさま、こんにちは!

地域おこし協力隊の長澤です。

間もなく任期を終えるので、最後の記事を書いていたら、、、

わたし大切なことを記事にしていなかったことに気が付きました、、、!!!

今年度の活動の一環で、”ひのかげアイス”となるものを製作、販売しておりました!!!

 

きっかけは道の駅青雲橋の名物ソフトクリーム。道の駅に立ち寄らなければ食べられない、ご当地ソフトクリームです。

フレーバーは日之影の特産である3種

きんかん・栗・釜炒り茶

設備の関係や在庫の関係で、”きんかん”と”栗”は季節限定なので、1年中食べられるわけではないんです。

もちろん、その分のプレミア感を感じていただける反面、

こんなにも日之影の魅力が詰まったものを、多くの人に食べていただけないなんてもったいない!!とも思いました。

(私は朝起きて顔を洗う前にアイスを食べられるほどのアイス好きです。アイスは1日1つではなく3つまで。太るけど。)

 

栗ソフトに関しては一部の方々には定着してきていて、いつから始まりますか?とお問い合わせをいただくほどです。

ひのかげの特産を知るチャンスとして、形にしたいと思い、カップアイスを作ることにしました!

フレーバーごとに簡単に紹介します。(写真に栗が居なくてごめんなさい!)

【きんかん】

きんかん単体として商品にならなかった、傷ものを日之影町内の農家さんら安く買い取り、日之影町内の障がい者就労継続支援B型事業所「のぞみ工房」で、タネ抜きを依頼して、原料を作ります。

きんかんの皮までまるごと刻み、練りこんだアイスになっていて、柑橘系のさっぱりとした味わいの中に、日之影のきんかんの甘みを感じられます。

 

【釜炒り茶】

日之影の急斜面に作った茶園が名物の「一心園」。ここの有機釜炒り茶と抹茶を粉末にしていただいたものを使用しています。

抹茶ような味わいとは違い、釜炒り茶の甘みを感じていただけるようにこだわりました。濃厚な仕上がりですが、甘みがあるので、小中学生にも大人気です。

 

【栗】

国内の有名和菓子店で取引される、高品質なひのかげ栗を使用。農家さんのオリジナルレシピで作った渋皮煮を30%も入れています。

今回は開発のために、渋皮煮を自分たちで制作しましたが、本当に骨を折る作業でした。

栗のアイスは珍しいのではないかな?と思います。味の想像はしにくいかと思いますが、自分で作っておきながらも、なんと表現していいものか。(笑)とにかく栗の風味が口いっぱいに広がります。ポイントは、少し溶け始めてから食べることです!

 

どのアイスの制作も、すでにあるソフトクリームと同じ原料で制作しました。原料が別になると、転用できないですし、在庫管理も難しくなるためです。

販売価格は正直安くありません。

きんかん・釜炒り茶 ¥350  栗 ¥400

生産者さんや人件費等を考えるとこの価格が精一杯でした。ご理解いただけますと幸いです。

 

〈販売場所〉

道の駅青雲橋 →ソフトクリームもカップアイスもお好きな方を召し上がってください!

日之影温泉駅 →お風呂上りのデザートに、日之影の味覚をお楽しみください!

 

販売当初の売れ行きから最近は少し落ち込んでいますが、

これから暖かくなりますし、これまでよりも行動や移動が活発になると思います。

日之影に来た思い出として召し上がっていただいたり、

久しぶりに日之影に帰省した家族で召し上がっていただいたり、

多くの人に手に取っていただけたらなと思っています。

個人的には道の駅青雲橋の1階デッキで青雲橋を眺めながら食べるのもおすすめです!

私も実家の家族に送りました!

離れたところでも日之影の魅力を楽しんでもらえたことが嬉しかったです。

 

これから”ひのかげアイス”をよろしくお願いいたします!!

 

みなさまの、おかげさま。

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五ヶ瀬川の五瀬(五水神)のひとつ「神太郎水神」

2023.03.09 ―

皆さま、こんにちは

地域おこし協力隊 甲斐未有希です♪

 

自然豊かな日之影町の見立地区・川の詰(かわのつめ)集落には有名な水神様がいます!

五ヶ瀬川の五瀬(五水神)のひとつ「神太郎水神(かんたろうすいじん)」です。

 

※下記日之影町史より抜粋

神太郎(かんたろう)水神宮

祭神は川の詰神太郎、例祭日は旧暦2月16日である。

この神太郎水神宮は、高千穂郷五水神宮の一座である。太古、従来にまだ道がなく峰を伝うか川沿いを通行する頃、天孫降臨の地高千穂郷を鎮守するため神武天皇の兄五瀬命(いつせのみこと)は、この地域を貫流する五ヶ瀬川流域の要害の地五ケ所に部下を遣(つか)わして守備された。

その地は東に見立の「川の詰神太郎」、西は三ケ所廻(めぐ)り渕(ぶち)に「雑賀小路安長(さいがのこうじやすなが)」、南は七折に「網之瀬弥十郎」、北は田原に「連波三郎(さざなみさぶろう)」、中央は三田井の「御橋久太郎(みはしのきゅうたろう)」であり、神太郎はその長兄であるといわれる。

ここは豊後(大分)路の開所として、侵入者を防ぐために任せられた命たちを祀った社で、建立は不明であるが由緒は古く、同時に各水系に配された水神のなかでも霊験あらたかなことでも知られる。

また、水神は武勇の神として崇敬され、当地の氏子は日清・日露から太平洋までの各戦役で1人の戦没者も出なかったという。これは神太郎水神の御守護と村人は語る。

安全祈願から縁結び、雨乞い、山火事の鎮火祈願に至るまで実に万能の水神である。また、水神渕の水を使って手習いすると上達するといわれ、昔から遠近の参拝者が多いことでも有名である。次のような神太郎水神の逸話がある。

「昔、寺子屋で学習する頃、手習い中に白髪の老人が現れ、その手習いに見入っていた。いつしかその姿は消え去ったという。神太郎水神であったのだろう」

 

武勇の神として有名なため勝負事の前に参拝される方もいらっしゃるようです!

見立地区の皆さんで大切に守り管理されています。

皆さまもぜひ一度参拝されてみてはいかがでしょうか?

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ゆずレンジャー! まつり宮崎に降臨!

2023.03.06 ―

皆さん、こんにちは!

地域おこし協力隊 甲斐未有希です。

3月4日に宮崎市高千穂通り周辺およびアミュひろばにて「第9回 まつり宮崎」が開催されました!

そのステージ出演として…

見てください! 12:40~日之影小学校パフォーマンス とあります♪

連絡帳をご覧いただいてる方はもしかして! と思われたのでは…

そうです!  日之影小学校3、4年生「ゆず研究所」のゆずレンジャーによるパフォーマンスが行われました☆

ゆず研究所? ゆずレンジャー? → こちらの記事をcheckしてください!

当日、私は行けなかったのですがばっちり写真を撮ってきていただきました。

 

笑顔と元気いっぱいのステージだったのが伝わってきます♪

 

日之影町のゆずは香りも色も味も本当によくて、料理や薬味・ドリンクやデザートなど幅広く、そしてゆずを余すことなく食べることができます♪

私のお気に入りは、じいちゃんが採ってきてくれたゆずを、ばあちゃんが絞ってくれて日之影の蜂蜜を混ぜお湯で割って飲むことでした。喉が痛い時や、風邪の引き始めに飲むと治っていました。笑  香りも良いので何ともいえない安心感と酸っぱいけど甘い、じいちゃんとばあちゃんを思い出す味の1つです♡

日之影町にはゆずの加工品も沢山あるので是非一度召し上がっていただきたいです♪

 

おかげさまで、日之影のゆずを広めたい! 真っすぐな心は教室を飛び出し

「まつり宮崎」で沢山の人の心に残る時間となりました。

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オリンピック・パラリンピックで使用された宮崎県の木材が…!

2023.03.03 ―

皆さん、こんにちは!

地域おこし協力隊 甲斐未有希です♪

日之影町はまだまだ朝晩冷えるものの、日中は太陽の光が優しく温かく、春に少しずつ近づいているのを感じています。 梅の花も咲き始め、花粉を運ぶ蜜蜂も忙しそうです。

お気に入りの1枚です♪ 戸の口からずっと山道を登り、白仁田(しらにた)地区で撮影しました。山一面、梅の木でいっぱいなんです。 山いっぱい満開の時期にまた来たいな~♪

 

さて、話は変わりますがまだ記憶に新しい「東京2020」

その舞台を支えた「木」と「その後」について。

東京2020大会、実は各所に国産木材が使用されていたことはご存じでしょうか?

大会中に選手たちが滞在する選手村の中にある「ビレッジプラザ」にも多くの木材が使用されていました。その中に宮崎県から提供された「杉」もあり、大会終了後はそれぞれの自治体に返却され、東京2020大会のレガシーとして公共施設等に活用されることが予定されていました。

日之影町にも、宮崎県の杉を加工したベンチが設置されました!

この形なんだか分かる方いますか…?

 

そうです!宮崎県の県章の形をしています。

 

 

 

 

 

ベンチは日之影町役場内にある図書館に設置されています♪

各自治体から提供いただいた木材を返却する際、東京 2020 大会で使用された証として焼印が付けられています。

肌ざわりも柔らかくて、杉の優しい香りがほのかにします♪ ベンチに座って図書館の本を楽しまれてはいかがでしょうか?

 

おかげさまで、オリンピック・パラリンピックを支えた縁の下の力持ちに図書館で会えますよ。

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グリーンウッドワーク③ ククサっぽいコップを作ってみた

2023.03.01 ―

「忘れてたとか」「今年はやめとこうかな」せめて「今回は勘弁してやるか」と考えてくれないかなぁと…毎年毎年きっちりなります花粉症。この時期に一年分のくしゃみをしてしまう木こりのムラジこと星村です。

木こりをしながら伐採した木を持ち帰り木工作品を作っています。

水分をとばすために寝かせるのではなく、むしろ瑞々しいうちに手を加えて何かしら形作る。

これがグリーンウッドワークといいます。詳しくは、私が以前書いた

生木で暮らしの道具を作る

グリーンウッドワーク② 色々作ってみた

さて今回は、大物?のククサ作りに挑戦しました。

ククサとは、北欧(フィンランドやスウェーデン)で白樺のコブで作られてたコップのこと

私も今調べて知りました…「コブってなんやねん」って思ったものですから。

幹にボコってコブができてるんですね。どの木にもコブができるわけではないでしょうから、ククサは貴重なコップと言えます。

私が作ったのは単に木をくり抜いて作った物ですからククサと呼ぶのはおこがましい。

ククサっぽいコップと呼ぶことにしましょう。略してクポコです

まずは、伐採して手に入れたケヤキの木。クポコを作ろうと思いたった日に手に入った材がケヤキでした。

ケヤキも昔は重宝された木材で先輩方の話では、ハリに使われたとか、あれこれこれこれと聞きます。

できるだけ四角になるようにチェンソーで切りましたが‥難しい。

製材機が欲しい。『あれも欲しい♪これも欲しい♫もっと欲しい♬もっともっと欲しい〜♪』
さて、ここからが大変。ノミや彫刻刀、フックナイフを使い穴をくり抜いていきます。これも旋盤機があれば早いのでしょうが、それでは削る楽しみがない。グリーンなウッドワークじゃないわけです。

しかし、削るのは大変ですが、削り始めると気持ちが良くなってきます。よく切れる道具ならす〜いす〜いといつまでも削っていたくなります。セラピー効果があるような気がします。
血だらけですね。ナイフの先ちょが触れただけの怪我です。いつものことなのでご心配なく。

夏目漱石の『夢十夜』の中で仏師の運慶が登場します。運慶が像を刻んでいるとそれを見た主人公が、「よく失敗しないもんだな」みたいなことをうと別の人が「あれは形をノミで削ってるんじゃないよ、あの通りの仏像が埋まっているのを掘り出しているだけなんだよ。だから失敗するはずがないんだよ。」と会話する場面がありますが。私ももうちょっといいものが掘り出せたらなぁ。せめて金貨でもあればね。

指が入るくらいの穴を開けようとしたらでたらめなところで貫通してしまい。これ以上大きくできませんでした。

少しずつ形ができてくると嬉しいものです。

できあがるのを待つのではなく、自分自身の手で作り上げていくことが更に喜びを高めてくれます。

握るところをどういった形にするか

素敵な形が思い浮かばない。

手前のクポコはグリーンウッドワークの研修で作成したもの(材料は栗の木)。

栗の木は、削りやすい木です。削り心地も良いですね。

穴には、紐をとりあえず通してみました。

完成‼︎ 意外と量が入らない。これで約130mlです。

ああ。それにしてもこういった工作ができる広いスペースが欲しい。

※ クポコは、私が勝手に作った名称ですのでこのブログ以外では全く通用しません。

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本当の”食育” “食品ロスゼロ”って何でしょうか?

2023.02.22 ―

みなさま、こんにちは!

地域おこし協力隊の長澤です。

 

2月になり、あちこちで梅が咲き始めました。菜の花も咲いています。

どんなに寒くても、梅の花が咲き始めると、「ああ、ちゃんと春に近づいているんだな。」と思ってあと少し、この寒さも耐えよう!(笑)と思えますし、カラフルな色合いが、気持ちも明るくしてくれます。

最近は少し暖かくもなってきました。

日之影町での貴重で印象的だった経験について書きたいと思います。

 

狩猟が行われていることが珍しくないこの地域では、獲った鹿や猪を解体して食べます。たまに夜道で出会う猪や、笛のような鳴き声が聞こえる鹿の解体現場を初めて見ました。人によっては苦手な方もいると思うので、絶対に見た方がいいとは言えませんが、普段の食事に対するありがたみを強く感じるきっかけになりました。「食育」(文部科学省 農林水産省)のひとつとして日之影でない地域の子たちに繋げないかと思い、教員をしている友人と話になりましたが、「いまの教育現場では簡単に見せたりできないと思う。見たことでお肉を食べられなくなってしまう子もいるから、そこまでの責任を考えると、保護者の許可をとったり、校内でも許可が出ないかも。」という話でした。

たしかに教育の現場でのその子の今後に係るリスク、人生を変えてしまう出来事になる可能性もありますが、昔の人たちは当たり前に見ていたし、そのうえで食事をしていたのだなと考えると、不思議な世の中になったなと思いました。

 

私自身そうですが、お店やスーパーに行けば何でも揃う便利な時代になったことで、欲しいものを不意自由なく買いそろえることができます。しかしお店に並ぶどんなものにも、作り手がいることを忘れがちであったなと、日之影に来て思いました。

野菜には農家さん、お肉やお魚にも漁師さんや世話をする人、さらに生き物としての命、加工者や製造者、運送する人。など、関わる人がいることは考えれば想像はつきますが、目の前で見たり、経験しないと、ちゃんと理解することは難しいのではないでしょうか。

東京で生活している頃は、ものに溢れすぎていて意識が薄かったですが、最近言われている「食品ロス」も最近はとても気になるようになりました。賞味期限切れを作らないことや、お米一粒まで。お店に行ったら食べれる量だけ頼む、余ったらテイクアウトをするなど、あるものをありがたく、大切に頂くことを意識するようになりました。

 

生産者さんから直接お野菜をもらうことで、その人の顔が浮かびます。

ジビエの解体を見たことで、命のありがたさ改めて実感しました。

 

「自宅での食品ロスゼロ」はまだまだ遠いですが、小さなことへの意識を今後も忘れずに生きていきたいなと感じます。

「食品ロスゼロ」を目指すための一番に近道をさせてもらった気がします。

”現場を目の当たりにする。”

どんな事にも共通していると思いますが、意外と経験しないこともたくさんあります。

私たちに欠かせない”食事”というものを、もっとたくさんの人が大切にできる日本になっていったら嬉しいです。

 

みなさまの、おかげさま。

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山の神の正体は?

2023.02.22 ―

ケンジです。足に埋め込まれたボルトを取る手術をしました。
ボルトを取って一日4回飲んでいた痛み止めとおさらばしたとですが、他にもあちこち痛いことが分かったとです。

入院中、「ヒロシのぼっちキャンプ」の動画を観ていました。ジムニー(スズキの軽4WD)が欲しくなりました。キャンプも…日之影町近辺は、幾つもキャンプ場もあるのでキャンプ好きにはたまりませんね。キャンプ道具は結構持っています。私は、道具から入るタイプです。そして道具が揃うと満足するタイプです。。。

さて、入院中に、山の神について調べてみました。Why 山の神について調べようと思ったか?山の神は男だと思っていたからです。古事記や日本書紀に出てくる山佐知毘古(ヤマサチヒコ)だと思っていました。

ところが山の神は女性らしいのです。

女神といえば、イザナミ、アマテラスオオミカミ、コノハナサクヤヒメ、トイレの神様…ぐらいしか存じあげない。そこで、宮家準『霊山と日本人』を読んで調べてみました。

昔から日本人にとっては山は水や草木、動植物などを与えてくれる場所であり、先祖様の霊が住まわれる場所でもありさらに言えば妖怪が跋扈する奇異な場所でもあった。すなわち山や森は重要な場所だということですね。

特に狩猟を行うマタギや木こり鉱山の採掘を行う山師、ろくろを回して盆や椀を作る木地屋(きじや)←五ヶ瀬に温泉がありますね…、鉄や銅を鋳造し鍋、釜、鋤、鍬などを作る鋳物師(いもじ)には、山や森は、重要な場所であり、仕事に入る前にはしっかりと祈りを捧げていたとされています。

彼らは、山仕事に入る前に山の神の祭りを行っていた。同じ山の民だけど木地屋(きじや)や鋳物師(いもじ)にはマタギや木こりとは違う独自の山の神が存在しているようです。

マタギ・木こり・山師は、山の神を女神としているようです。

全国各地に伝わるマタギと神との関わりの伝承を紐解くと、共通していることは、山の中で産気づいた女神のお産の手伝いをしたことで狩猟の権限を与えられたということこのお話が元になって山の神は女性だと言われているのですね。

日之影町のお隣の椎葉村の西山猟師のお話が載っていました。

宮崎県の椎葉村の間 では、次の西山猟師の話が伝わっている。 山の神が山鳥に姿をかえて、 浜辺で磯遊びをしていた 竜宮の海竜王 の娘の乙姫と交わっ た。 その子を身 籠った乙姫は夫を訪ねて山中まできた時に、急に産気づいた。そこで ちょうど そこ を 通りかかった東山小内足と西山小内足の兄弟の猟師に助けを求めた。その折、兄はお産の穢れを恐れてさけたのに対して、弟の西山小内足は積極的に出産の手伝いをした。そして そのお礼に山の神となっ た乙姫 からその子孫 の西山 猟師は日本 六十余州の山々で獣をとる許しを得たという話である。(P185『霊山と日本人』宮家準(講談社学術文庫))

山の神は、オコゼ(オニオコゼ類の俗称)が好きらしいです。

マタギは、仕事前の儀式ではオコゼを供えたり、オコゼを包んでいた和紙をお守りとして身につけたりするのですが、なぜ魚のオコゼ?と疑問に思いますね。
女神様は自分のお顔に自信がないようで、ブチャっとしたオコゼを見ると自分の顔に安心するらしいです。詳しいことは熊本県水俣市のホームページ(水俣の民話『山の神』)をご覧になると詳しく掲載されています。

次に木こりは、仕事前の祈願としては、山の神の依代(よりしろ)とされる神木に酒と塩を供えて山中の木を伐ることの承認を得、終わると切り株に青木(あおき)の枝を供えて、山の神に木の再生を祈ります。神木とは山奥にあり幹が二股か三股に別れて窓のようになっている樹木を山の神とする。山の中に入るといかにも神様がいそうな木ってありますね。

結局、山の神の正体は?名前は?

神道で祀られている山の神はオオヤマツミノミコトが最も多く、次にその娘のコノハナサクヤビメが多いらしい。コノハナサクヤビメは、鹿児島の桜島の名前の由来の一つです(サクヤビメ→さくらじま)。コノハナサクヤビメの息子がヤマサチヒコで狩猟を生業としている。あながち私の山の神様の推理も見当違いではなかったようですね。

八百万(やおよろず)の神様

神道における山の神様と山の民に伝わる山の神様がいるといういうことですね。さらに山の民でも業種によって違ってくる。
農業においては、山の神が春に下って田の神様になるらしいです。
まぁ、日本は“八百万の神“という言葉があるくらい多種多様な神様がいらっしゃいますから。
大切なことは、謙虚に敬意をもって山と関わるということでしょう。

そうそう日本では妻のことを「山の神」と呼んでいたそうです。私は妻のことを話す時は、刑事コロンボ風に「うちのカミさんがねぇ・・」と切り出すことがあるのですが、そのときは、奉って奉って“神さん“と当てはめています。

そして、林業関係者において山の日があります。その日は山に入って伐採してはならない日です。その日は12月某日‥その日は私の神さん(妻)の誕生日です( ゚д゚)

結論 山の神は、私の妻だった。

お後がよろしいようで、チャンチャン。

おまけ

桜の花見についての記述に感心しました。「サクラ」の「サ」は神様(田の神)の意味があります。「クラ」は座るところを意味しています。すなわちサクラは、“神様の座るところ“であり、桜は神の依代(よりしろ)であり花見は神をお迎えする儀式だったということです。→山の神が山から降りてきて田の神様になられるというお話。
コロナも落ち着き、お花見ができたら神様(山の神)をお迎えする儀式の名残だということを思い出しながらお酒を酌み交わしたいですね。